鳩山氏イラン訪問

「鳩山氏イラン訪問:日本を入れないというなら日本が独自に対話を持つのが自然だろう:孫崎 享氏」  憲法・軍備・安全保障
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鳩山氏イラン訪問:10日読売

「イランの思惑にまんまと乗った。自民党などは“鳩山氏はイラン側に政治利用され、国益を害した”と批判」

と鳩山氏批判。

鳩山氏が発言しないものを相手が言ったと報道したからと言って、世界がイランの報道をすぐ信ずる訳がないし、何故「国益を害する」ことになるのか。

本訪問の根本を考えよう。

一時事態が緊迫しイランのホルムズ海峡封鎖が懸念された。

その際世界で最も影響を受けるのは日本。

従って日本は当然イランと対話を持つべき。

しかし今英米独仏中露に加え独のみが公式対話メンバー。

何故独が入り日本が入らないか。

日本を入れないというなら日本が独自に対話を持つのが自然だろう。

それを何故駐日大使が批判するのか。

鳩山氏が「発言しなかった」とするIAEAの性格を考えて見よう。

核不拡散が世界の平和に危険をもたらすことに対して世界中で合意は重要。

核不拡散を効果的に実施するには2つが必要。


一つは核の非保有国が保有に向け進まないこと。

今一つは核保有国が非核保有国に対して核兵器での攻撃をしない約束をすること。


保有国が攻撃出来て、非保有国が開発出来ないというロジックでは不拡散を継続できない。

攻撃されるなら自分も持つというのが当然の流れ。

米国はブッシュ大統領時代イランへの核攻撃を出来る命令を発出。

イスラエルも又核攻撃を選択肢に。

これを放置しているのがイラン核開発問題の根幹。

現在のIAEAは非保有国の義務だけ求め、保有国の義務は求めない。

これはIAEAの問題点である。

従って仮に鳩山氏がIAEAに問題があると発言したとしても、それはそれで国際的に立派な問題提起。

1960年代日本外交は「核保有国は非核保有国に対して先制攻撃をすべきでない」の明文化で、国連で活動。

立派な政策。

核政策の根本を考えず、従米を脱する行動をとると、「国益を害する」と国をあげて騒ぐ日本の安保論の貧困さ。

鳩山氏の資質以上の問題を内蔵

普天間基地の「最低でも県外移設」にせよイラン訪問にせよ、鳩山氏が手がける政策は本来悪くない。

問題は米国始め反対勢力が巨大なこと。当然攻撃してくる。

その攻撃に対し余りに無防備。

何故取り組むかを積極的に広報し味方勢力を構築することなく実施し、攻撃されてしばしば自壊。