「強きを助け弱きを挫く」卑劣な東電を許すな!!

黄泉の国から   「岩下俊三(旧姓)のブログ」からリユーアル


米空母ロナルド・レーガンの乗組員は5000人以上いる。うち相当な数のマリーンがいわゆる「ともだち作戦」に駆り出された。といっても二年前の東北大震災の手伝いという名目のリップサービスに過ぎなかったし、その当時からすでに僕は気色悪いと思っていた。それをマスコミが囃し立て一種の美談化しようといういやらしい意図が透けて見え、反吐が出そうであったことをいまも思い出す。

しかもそれはアメリカ(というか国際基準)の基準で原発から80㎞の「危険区域」外での米兵の活動であったにすぎない。日本人が10キロとか20キロとか言ってる時にである。この人種差別的扱いを日本人は笑顔で許容したのである。僕はこの非科学的かつ屈辱的対米隷属をけっして忘れてはいない。



そして今CNNなどが伝えるところによると、これに関わった乗組員たちが東京電力を告訴したという。いままで8人だったのが今週28人にふえ、このままいくと100人を超えそうであるようだ。ということは賠償金を独りアタマ10億円を請求してそうだからトモダチ作戦に参加した米兵全員ともなれば何十兆円になるか想像もつかないことになる。

米兵たちは当時「安全である」とか「ただちに健康に影響がない」といわれて騙されていたからというのが、彼らの東電に対する賠償責任追求の根拠であるらしい。今の健康と将来の健康も含めて東京電力は賠償しろというのである。言わずと知れたアメリカは訴訟社会であるから、東電が金をだすことになったら原告の頭数が増えるのは間違いない。さらに集団訴訟にでもなったら天文学的賠償金を東電は払わされることになるだろう。

個人的感情からいえば「ざまあみろ」であるけれど東電で払いきれるはずはないから結局国家が救済することになるが、それは我々の汗水たらした税金又は毎月の電気料金からということになるのだからすなおには喜べない。しかも日本人からみるとこの冗談みたいな訴訟が実際はアメリカの裁判所で行われるのだから決して楽観はできないのである。

ご存知のようにアメリカには弁護士が強引な腕利きとしてゴロゴロしあぶれており、一旦金がとれるとみるや禿鷹のように毟り去っていくのが常である。とくに東電のような日本人に強く外国人とくにアメリカ人に弱い「内弁慶」なひよわな企業はいちころであるだろう。

トヨタのような海外進出企業は様々な辛酸をなめてきてそれなりの対処法を身に付けたけれど、東電のような国内独占企業でかつ厚い政府の保護下で大きくなった「ただのデブ」はアメリカの弁護士にとっておいしい獲物でしかない。時代劇ならこの越後屋=東電がやられるのは痛快であるが、結局小判の出所は我々の財布であるから東電とすれば痛くもかゆくもないようだ。

東電社員ひとりひとりにとっては自分のハラさえ満ちていれば国家や企業まして国民がどうなろうと知ったことではないのだろう。その証拠に莫大な金を浪費して廃炉に向かっている福島原発の複雑な電気系統の故障がねずみ一匹だったと「平気な顔」で言っているとっちゃんぼーや然とした社員の面をみればよくわかるというものだ。

しかしなめられたもんですね。

80キロに以遠に一時的にいた米兵一人に10億円、フクシマの二十キロ圏内の住民や50キロ以内にいまも非難している日本人には雀の涙も出し惜しみしている現状に、憤りを感じないのだろうか。マスコミは報道しないし相変わらずテレビのお笑い芸人に喜んでいる日本人はまともじゃない。対米従属やっぱりマゾの変態としか僕には考えられない。

「ぶって姫」が当選する国家だもん、ま当然と言えば当然。沖縄で同胞の少女がレイプされても土地やお金を供出している国だから、憤るほうがおかしいのかもしれない。

でも、おかしくても、この行方に注目しようと思う。