本澤二郎の「日本の風景」(1466)

<分裂したCIA>
 昨日、たまたま右寄りの週刊誌を見たのだが、そこからCIAの分裂を感じ取った。米国内外の秘密工作をする怖いCIAの存在を、まだ筆者を含めて世界の人々は分かっていない。秘密のベールに覆われている。表で活躍する職員と、裏側でありとあらゆる手段を行使する不気味な勢力もいるらしい。11月22日は、ダラスで暗殺されたケネディ大統領の50周年。CIAを動かす米産軍複合体による犯罪と筆者は認識しているため、少しは注目した。


 CIAこそが、ワシントン最大の恥部であろう。莫大な資金と豊富な人脈は、世界に根を張っている。「麻薬による資金稼ぎ」を指摘する事情通もいる。日本の政財官界・言論界にもいる。ホワイトハウスがコントロール出来ない怪物といっていい。
 むろん、善良な人間の心を持った者もいるであろうが、戦闘を好む野蛮な部隊もいる。1%の暴利には何でもする勢力である。人類の敵であろう。
<和平派と戦闘派>
 それこそ対抗できるスパイ機関で、あらゆる人間の電話やパソコンを掌握しないと、彼らの正体を突きとめることは出来ないのかもしれない。困ったことに安倍内閣は、日本もCIAに相当する諜報機関を持ちたいらしい。そのための3本の毒矢(特定秘密保護法国家安全保障会議集団的自衛権)を、今国民の代表に打ちこもうとしている、と捉えるべきだろう。
 こうした安倍の改憲軍拡路線を支援しているCIAの存在を認めないわけにはいかない。ジャパン・ハンドラーズと俗称される一部の反中派の知日派アメリカ人は、表のCIAの役割を果たしているように思える。
 戦闘を好むCIAだ。軍事利権に目がない輩である。産軍複合体の意向を体現して、日本工作をしている。従って、多くは日本の財閥・右翼政治家・右翼官僚・右翼学者・右翼言論人と連携している。彼らの情報が全てアメリカ大使の元に届けられるか、これは誰もわからない。
 今のホワイトハウスは、リベラル派のオバマ政権である。共和党右派が、画期的な弱者のための健康保険制度改革に反対している。それでいてオバマ人気は低下している。そこにも戦闘派CIAの暗躍が存在するのかもしれない。
 他方で、ホワイトハウスに忠実な和平派のCIAも存在する。ここがブッシュ時代と異なる点である。
<シリア・イランの戦争阻止に反発>
 ロシアのプーチンと連携してシリア戦争を止めたオバマ外交は、同時にイランとイスラエル戦争も阻止した。これこそがノーベル平和賞ものであろう。
 だが、戦争で暴利を得ようとする側に忠実なCIAは、これを評価しない。逆に反撃に転じることになる。オバマいじめを内外で行使して、民主党大統領を追い詰めているのだ。

 CIAは分裂している。平和派と戦闘派に分断している。ケネディを暗殺した産軍複合体配下のCIAは、闘争を盛り返そうとしている。そんな風にも読める。平和を喜ぶどころか、反発するCIAの存在である。
 戦闘派を代表する今のイスラエル政府と連携していると見ていい。イラン攻撃に腰を上げている。これに待ったをかけるオバマである。
<サウジは反旗>
 反オバマCIAは、サウジアラビア工作に成功した。というのも、サウジもまた、イスラエルの戦争派と共にイラン・シリア攻撃に熱心だ。そこに工作を絞り、成功させたとみたい。

ホワイトハウスに衝撃を与えている。中東専門家は「オバマの軟弱外交に反発したものだ」と分析している。
 戦争屋ブッシュと連携してきたサウジが、オバマの和平外交に当てつけた行動が安保理非常任理事国辞退の理由というのだ。人間は恐ろしい。自分の都合で戦争したりする。人間の命の尊さなどまるで理解していない。安倍路線と共通するサウジ政府である。

 どうだろう、安倍の中東への原発売り込み工作もCIA工作と関連している、とも見るべきだろう。他方で、イランとの関係にも配慮してオバマの顔を立てるのだが?火事場に身を置くことでエネルギー利権を勝ち取る?という悪魔の成長戦略との分析も出来そうだ。
<日本の右翼は反オバマ
 右翼系雑誌には、オバマ批判の言論が目立つ。中国とオバマを攻撃している、という事実に気付かされたのだ。しかも、恐ろしいことにオバマの軟弱外交が、安倍の改憲軍拡路線の好機と吹聴している。
 日本にも産軍複合体が存在している。その代表が北京を訪問して李国強首相に会見を求めたが、無駄なことだった。安倍に鉄砲、中国にバターという財閥の手口に、北京もようやく気付いたのだろう。
 悲しい現実である。人殺しの論理は、続いている世界・東京なのである。

 事情通が筆者の理解の及ばない話をしてくれた。「米1%の代表であるロックフェラーが衰退、代わってロスチャイルドが台頭、CIAの半分をロスが握った。ロスはオバマの味方だ」というものだった。
2013年11月22日8時30分記
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