お笑いウクライナ情勢。「制裁、セイサイ」って一体なーに?

黄泉の国から   「岩下俊三(旧姓)のブログ」からリユーアル

僕には悪い癖があって初対面でもちらっと相手と目を合ってしまうのだ。その瞬間やばいと思った男は渡瀬恒彦山下泰裕と安倍譲二、、などであったが、いずれも目を外さないばかりが完全に目で相手を威圧しており、個人的に恐怖を感じた覚えがある。いずれも表面的には柔和な笑顔で友好的であったけれど目線は鋭く決して外してはいなかったのである。同じ安倍でも不安そうに一秒で目線をはずしあたりを見回した晋三とは大違いだ。別にガン飛ばしたわけでもないのに、、、である。

そして「幸いなことに」僕はまだこの男に直接会ったことがない。あーあよかった。

その男ウラジーミル・プーチンは紳士的で笑顔で賓客を迎えているが決して目は笑っていない。かばかりか睨み返しでもしたら自分に反抗するものとしてただちに「排除」されそうな気がする。現実に毒殺など普通に行われているのだ。ポロニウムで暗殺されたFSBの前身KGBで鍛えられた手法は彼にとっては当然の「業務」でしかないのだ。


デューク・東郷は劇画の中にしかあり得ない「カミソリのような目」の持ち主だが、現実の世界の中でプーチンもやはり仕事=ビジネスとして私怨を持たずに殺人が出来る「稀有な目」をもっているものと思われる。

彼の仕事はもはや大統領というより国家そのものであり、彼の趣味が「ロシア」である。まさにツアーリー・プーチンと呼ぶにふさわしい。しかも王や皇帝らしく権威は武骨に(不器用に)演技するけれど王や皇帝にありがちな贅沢を嫌い本人は極めてストイックであるといわれる。もちろん酒やたばこの類とはまったく無縁であるし、冗談が好きであるけれど彼の目が笑っていないので周囲はしらっとしている「らしい」。たとえばチェチェン危機の際彼が冗談のつもりで「テロリストは便所に追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる」と言ったが周囲は怖がりこそすれ誰も笑えなかったという。

それに彼こそ武道の達人であり神髄を極めているにも関わらず武道に対しては謙虚でありさらに研鑽を積んで姿三四郎や加納治五郎の域にまで達したいと願う求道者でもある。ひたすら鍛錬を怠らず特に感情を激高させなくても戦いに臨み知力謀略を駆使するけれど最後は運を天に任せて一か八か勝負するくそ度胸があるから、こんな奴とは絶対喧嘩したくないと誰もが思うだろう。

だからとどうか知らないがあのオバマやケリーの腰の引けたやり方に思わず笑ってしまう。

また古今東西財界や成金とともに腐敗していくのが権力のありようだが、彼は財界であろうが金であろうが自分の目的である「ロシア」の国益(またはプーチン自身)に反すると思ったら容赦なく「排除」してしまう、、、つまり資本主義でありながら統制経済的な手法で腐敗を排除してきたのだ。

というと体育会系のマッチョだと誤解されがちだが頭脳明晰でかつ用意周到な戦略化でもある。意外と経済に強く
やや強引と言われながらも経済政策は成功しあのエリツィン時代の絶望的なロシア経済を立て直し発展させてきたのである。ロシア国民の絶対的な人気とは「強いロシアの演出」によるものだけでなくしたたかな外交、堅実な経済発展によるものが大きいのである。

この「やり方」について批判もあり「非人道」「非民主主義」として西側から批判は多い、ただプーチンからしていれば、ファシストによる非合法ウクライナ現政権から「人道的」にロシア民族を守り「民主的」な住民による投票結果にしたがっているだけだとと言うことができるし、クリミア独立承認を非とするならなぜかって西側はコソボ独立を是としたのかなどどこまで行っても筋が通っている。すでに勝負あり一本なのだ。

もちろん、だからといってすべてロシアが正しいと言うのではない。どちらにも言い分があると言うことだ。ややもすればアメリカの言い分だけを報道する日本のマスコミだけを信じて「セイサイ制裁」と馬鹿の一つ覚えで唱えていることに疑問を持っているだけのことである。

さらにいえば、、、

世界はこの全身武器つまり一人軍隊のプーチンという男を少し甘く見ていたのではないだろうか。


そこで「制裁」という「お笑い」の一席、、、

プーチン政権はそもそも高官の海外資産を認めていない。そこでアメリカの「制裁」の資産凍結対象となったロシアのロゴジン副首相は自分のツイッターにこう書いた。

オバマ同志、(自分に)海外資産がない場合はどうしたらいい?」