9/11・11周年

マスコミに載らない海外記事   メタボ・カモ


Paul Craig Roberts

2012年9月11日

下記の記事は、ジャーナル・オブ・9/11・スタディーズ向けに、責任の所在が明らかな政府とアメリカの自由を終わらせた日、2001年9月11日の11周年の為に書いたものであり、編集者の同意を頂いて、ここに投稿する。

政府の9/11説明のありそうもなさを理解するには、一体どのような力が、ワールド・トレード・センター・ビルの三棟を倒壊させたのか、何がペンタゴンに突っ込んだのか、あるいは爆発を引き起こしたのか、ハイジャッカーとされる連中の操縦技術、あるいは技術の欠如、旅客機がペンシルヴァニアで墜落したのか、撃墜されたのか、あれほどの高度からかけられた携帯電話通話が受信できたのかどうか、あるいは、他のいかなる論争の争点についても知っている必要などない。

二つのことだけ知っていれば良い。

一つは、公式説明によれば、一握りのアラブ人、主としてサウジ・アラビア人が、いかなる政府や優秀な諜報機関とも無関係に動いている、ジェームズ・ボンドや、「Vフォー・ヴェンデッタ」の能力もない連中が、CIA、FBIと国家安全保障局のみならず、NATO同盟諸国全ての諜報機関イスラエルモサドとともに、アメリカの16の諜報機関全てを出し抜いたということだ。欧米世界の全ての諜報機関だけがしくじったわけではなく、攻撃があった朝には、安全保障国家のありとあらゆる組織が同時に失敗したのだ。空港整備も、一時間に四度も失敗した。北米航空宇宙防衛司令部NORADも失敗した。航空管制も失敗した。米空軍も失敗した。国家安全保障会議も失敗した。ディック・チェニーも失敗した。全く何も機能しなかったのだ。少数の目立たないアラブ人に屈辱的なほど翻弄されて、世界唯一の超大国はどうすることもできなかった。

読者が知るべき二つ目の事柄を除いて、これ以上ありそうもない話を想像するのは難しい。それは、アメリカ合州国大統領も、議会も、統合参謀本部も、そしてマスコミも、一体どの様にして、このような起こりそうにない大失敗が起きたのかについての調査を即座に要求する結果にならなかったアメリカの国家安全保障の屈辱的な大失敗だ。世界史上、国家安全保障の最大の失敗に対し誰一人責任を問われなかったのだ。それどころか、9/11被害者家族による説明責任に対する持続的な要求で、ジョージ・W・ブッシュ大統領が、上辺だけの調査を行うべく、専門家達抜きで政治委員会を任命することを強いられるまで、ホワイト・ハウスは一年間、あらゆる調査要求に抵抗し、腰を上げようとしなかった。

2001年9月11日、隣人か電話があり、“TVをつけなさい”と言われた。ハリケーンが、隣人の声から判断して、多分ひどいものが我が家の方に向かっているのだろうと想像し、シャッターを閉めて、家を離れる必要があるのかどうかを判断しようとしてTVをつけた。

私が目にしたのはワールド・トレード・センター・タワー上層階からの黒煙だった。大した火事には思われず、火事は制御されたと報道していた。あらゆるTV局が、花形ニュース・キャスターに事務所の火事を報道させているのは一体なぜなのか理解しようとしていると、TVカメラが飛行機がもう一棟に突入したのを映した。そこで、二棟のタワーに旅客機が突入したことを知ったのだ。

カメラがタワー横の穴の所にたっている人が外を見ているのを映していた。私はそれで驚きはしなかった。旅客機など巨大なビルに比べれば小さなものだ。だが一体何が起きていたのだろう? 二つの事故が、順におきたのだろうか?

タワーの飛行機が突入した部分より下、建物の四分の三か五分の四は、一見したところ、ほとんど無傷でたっていた。旅客機が突入した部分周辺を除いては、火事の兆しはなかった。突如、タワーの一棟が爆発し、崩壊し、微塵となって消滅した。この意味をなんとか理解できる前に、二棟目のタワーで全く同じことが起き、そのタワーも粉々に砕けちって消えた。


http://www.youtube.com/embed/q6alf9_xswA?feature=player_embedded


TVニュースのキャスター達は、タワーの崩壊を制御解体と比較した。基礎から、あるいは地下二階から最上階に至るまで、タワー全体の爆発に関する無数の報道があった。(政府がテロ攻撃の説明を発表するやいなや、制御解体と爆発への言及は、印刷メディアからもTVメディアからも消えた) これは私には納得できる。誰かがビルを爆破させたのだ。タワーが非対称的構造損傷のせいで倒壊したのではないことは全く明らかだった。ビルは爆破したのだ。

旅客機のタワー衝突と、タワー爆発の画像が何度も繰り返された。旅客機がタワーの上部に突入し、タワーが爆破したのは、そのずっと後というわけではなかった。飛行機が超高層ビルに突入するなどという、これほど並外れた出来事を、一体どうやってカメラが撮影することができたのか不思議に思いながら私はTVを消した。

時系列は記憶していないが、オサマ・ビン・ラディンと仲間のアルカイダ集団がアメリカを攻撃したのだというお話が用意されたのはそれほど後のことではなかった。パスポートが瓦礫の中で見つかった。別の旅客機がペンタゴンに突入し、四機目の旅客機は墜落したか、撃墜された。四機の旅客機がハイジャックされたということは、空港警備は、同じ朝に四度も失敗したのだ。テロリストはまんまとアメリカを攻撃した。

こうした報道を聞いた時、私は不思議に思った。それぞれ100階以上もある二棟の超高層ビルの瓦礫の中で、遺体や事務用什器やコンピューターが見つからないのに、小さな無傷のパスポートが、一体どうして見つかったのだろう? 四機の旅客機が同じ時間にハイジャックされるほど、一体どうして空港警備はそこまで徹底的に失敗できるだろう? 当局が、そんな攻撃が計画されていただとか、あるいはそんなことが可能だなとど全く考えてもいなかった時に、一体どうやって当局はそれほど決定的かつほぼ即座に、世界唯一の超大国に対しこれほど見事な攻撃をやってのけた犯人の名を知ることができたのだろう?

元議会職員メンバー、大統領任命の元高官として、私は高レベルの保全許可を認められていたことがあるので、こうした疑問が私の心をかき乱した。米財務省の財務次官補という職務に加え、私は核攻撃の際のFEMAの責任も負っていた。核攻撃があった場合、そこに私が報告することになっている山中の隠れ場所があり、そして、私より高位の幹部が攻撃で生き残れなかった場合には、私がアメリカ政府をそこから引き継ぐことになっていた。

マスコミで新たな9/11の話が報道されればされる程、益々不思議なものになっていった。CIAとFBIだけが計略の探知に失敗したのではなく、国家安全保障局を含め16のアメリカの諜報機関全て、地球上の全員をスパイしている、国防情報局、イスラエルモサドと、ワシントンのNATO同盟諸国の諜報機関までもが失敗したというのは信じがたい。これ程複雑な攻撃を、見破られることなく準備し、阻止されずに実施するには、余りに多数の見張りがおり、テロ集団には余りに多数の潜入者がいたはずなのだ。

攻撃についてのワシントンの説明は、信じるには、あまりに大規模な安全保障上の大失敗を示唆している。国家安全保障のこれほどの壊滅的大失敗は、アメリカも西ヨーロッパも、冷戦中、一秒たりとも決して安全でなく、ソ連は気付かれることなく、一挙に欧米丸ごと破壊することができたであろうことを意味している。

国務長官、元国家安全保障顧問、元CIA長官、元統合参謀本部議長が、ワシントンの戦略国際問題研究所CSISにいる友人である人間として、優秀な諜報機関の支援も受けていない人々の集団が個人 9/11の出来事を首尾よくやってのけたという話に私は悩まされた。

高位の政府業務の体験者として、9/11ほど見事な作戦があれば、ホワイト・ハウス、議会や、マスコミが、即座に説明責任を要求する結果になっていたはずであることを知っている。いかにして、アメリカの安全保障のありとあらゆる分野が、ある朝同時に完全に失敗するはずが有り得たかについての調査があったはずだ。安全保障国家の、これほど壊滅的で、ばつの悪い大失敗が、調査されぬままになってしまうはずはない。

NORADも失敗した。米空軍は戦闘機を飛ばすことができなかった。航空管制はハイジャックされた旅客機の行方を見失った。ところが、調査を開始するどころか、9/11被害者家族による調査の要求に、ホワイト・ハウスは一年間抵抗した。国民も、マスコミも、議会も調査が必要と考えたように見えない。ブッシュ・ネオコン政権が言った復讐、つまり犯人オサマ・ビン・ラディンを匿っているとされていたアフガニスタン侵略が焦点だった。

通常、テロリストは自分たちの成功を自慢して、自分たちが実行したことを発表するものだ。それが運動を作り上げる方法だ。通常は多数のテロ集団が成功した作戦は自分の手柄だと競って吹聴する。しかし、独立した専門家達によって確認されている最後のビデオで、オサマ・ビン・ラディンは、9/11は自分がやったのではない、アメリカ人に反感を持っているわけではない、彼が反対しているのは、アメリカ政府の植民地政策と、イスラム政府に対する支配に限られていると語っていた。

超大国に対し、世界史上最も屈辱的な攻撃を与えた“黒幕”が、自分の手柄を主張しないなどというのは意味をなさない。2001年9月11日までに、オサマ・ビン・ラディンは自分が重病にかかっていることを知っていた。ニュース報道によれば、翌月彼は腎臓透析を受けていた。我々が持っている最も信頼できる報道では、彼は2001年12月に亡くなっている。ワシントンを恐れていた為に、ビン・ラディンが関係ないといったというのは、到底信じがたい。

だが、オサマ・ビン・ラディンは人を脅すのにつかうお化けとして余りに便利なので、民主党に、民主党大統領候補指名として、彼に対する挑戦者を支援させないために、世論調査で沈下しつつある自分の立場を押し上げるべく、オバマが死人を殺す必要が生じるまで、ワシントンと売女マスコミが更に十年間、生き延びさせたのだ。

いずれも専門家達によってにもものだと断言されている無数のビン・ラディンビデオは、決まってワシントンにとって都合の良いときに公表された。欧米マスコミや、アメリカ議会や、ヨーロッパやイギリス議会の誰一人、ワシントンがそれを必要なちょうど良い時に、ビン・ラディン・ビデオが決まって現れたことに気がつくほど十分に知的な人物はいなかった。“黒幕が、一体なぜそれ程までワシントンに協力的なのだろう?”というのが、偽ビデオのどれかが公開される度毎に、私の心に浮かぶ疑問だった。

最終的に行われた9/11“調査”は、ホワイト・ハウスによって運営された政治的なものだった。委員会の一人が調査は茶番だと主張して辞任し、9/11委員会の共同議長と弁護士も、9/11委員会は“失敗すべく設置され”委員会に対して資源が抑えられ、アメリカ軍代表は委員会に嘘をつき、委員会は刑事訴追の虚偽陳述に持ち込むことを考えたと声明して、委員会報告書から距離を置いた。

こうした驚くべき事実は、センセーションを起こすだろうと人は考えるだろうが、マスコミも、議会、ホワイト・ハウスも、国民も沈黙していた。

こうしたこと全てが私を大いに悩ませた。アメリカは、9/11に二国を結びつける根拠のない疑惑に基づき、二つのイスラム教国家を侵略したが、そのこと自体、調査されないままだ。ジョージ・W・ブッシュ政権に配置されていたネオコンは、更なるイスラム教国家への更なる侵略を唱導していた。ブッシュ大統領の初代財務長官ポール・オニールは、ブッシュ政権は、9/11以前にイラク侵略を計画していたと公的に述べた。国家安全保障会議の誰一人として、なぜイラク侵略かと疑問を問うことはしなかった、とオニールは語っている。“それをするための方法を見つけることだけが重要だった。”

http://articles.cnn.com/2004-01-10/politics/oneill.bush_1_roomful-of-deaf-people-education-of-paul-o-neill-national-security-council-meeting?_s=PM:ALLPOLITICS

イギリス諜報機関(MI6)長官が書いた漏洩した極秘のダウニング・ストリート・メモは、ポール・オニールの証言を追認している。“動かぬ証拠メモ”として知られており、信ぴょう性も確認済のメモは、“ジョージ・W・ブッシュ大統領は、テロとWMDの組み合わせで正当化される軍事行動によって、サダム・フセインを排除したがっていた。しかし機密情報や事実は政策に合わせて整えられた。”と書いている。言い換えれば、アメリカのイラク侵略は、でっちあげの嘘に過ぎないものに基づいていたのだ。

工学部の学生として、私は制御解体に立ち会ったことがある。WTCの7号ビル崩壊のフィルムが出現した際、7号ビルが制御解体によって崩壊されたことは明らかだった。物理学教師のデイビッド・チャンドラーがビルの落下を測定し、自由落下加速で起きていることを証明して、一件落着した。制御解体で、崩壊する床に対するあらゆる抵抗を取り除いていない限り、建物は自由落下状態にはなれないのだ。

もし旅客機が二棟の超高層ビルを倒壊させたのであれば、第三番目のビルを倒壊させるのに、なぜ制御解体が用いられたのだろう?

高層建築家、構造工学技術者や、物理学者達が、明らかなでっち上げに対して、内部告発をするだろうと私は予想していた。私でさえ、何かおかしいということが分かるなら、まして、もっと高度に訓練された連中なら分かるだろう。

効果的で説得力のある主張をした最初の物理学者は、ブリンガム・ヤング大学BYUのスティーヴン・ジョーンズだった。ジョーンズは爆発物がツイン・タワーを倒壊させたと述べた。彼は見事に立証した。ところが彼の尽力に対して、彼は終身在職権のある職の辞職を強いられたのだ。連邦政府がBYUへの研究助成金を止めると脅したか、あるいは愛国的な理事連中や卒業生がジョーンズ除名の背後の原動力だったのではないかと私は疑っている。いずれにせよ、他の大学を職場とする専門家達に対するメッセージは明白だ。“黙っていろ、さもなくば覚えていろよ。”

自分が参加している科学チームが、ツイン・タワーの残骸の中から、ナノサーマイトを発見したと、デンマークコペンハーゲン大学の化学者ニールズ・ハリットがきっぱりと報告して、スティーヴン・ジョーンズの汚名は晴れた。私の知る限り、この驚くべき研究結果をアメリカの印刷とTVメディアは報じていない。

9/11から数年後、建築家のリチャード・ゲージが「9/11の真実を求める建築家と技術者」を組織し、団体は1,700 専門家達を擁するまでになった。タワーの図面が検討された。建物は並外れた構造だった。建物は旅客機の衝突や火事に耐えるように建てられていた。意図的な倒壊以外、ビルの倒壊について信用できる説明は有り得ない。

靴爆弾犯、シャンプーやペット・ボトル爆弾犯や下着爆弾犯の乗り継ぎ旅客機を爆破しようという策謀の公式説明を何の疑問も抱かずに受け入れている、国民、マスコミ、議会のだまされやすさも私は気がかりだ。これらの策動は茶番劇風だ。史上最も素晴らしいテロ攻撃を首尾よくやってのけることが出来、米軍兵士を殺害し、重傷を負わせられ、アメリカ軍の車両を破壊する簡易仕掛け爆弾(IED) を考案できるアルカイダが、マッチで火をつけるような代物に頼ろうとなどするなどと信じることが出来ようか?

靴爆弾犯や下着爆弾犯は、携帯電話やラップトップ・パソコンのボタンさえ押せば済んでいただろうし、液体爆弾ならば、トイレで混合する為の余計な時間も不要だったろう(全て無効だったろうが)。

このいずれも全く意味をなさない。しかも専門家達は、政府の公式説明以外何物による裏付けのない政府の主張の多くに異義を唱えた。爆竹の火薬以外の何かが関与していたという独自の証拠はない。

下着爆弾犯の事件は特に納得しがたい。目撃者達によれば、彼にはパスポートが無かったので、下着爆弾犯は旅客機に乗ることが許されなかった。そこで職員が登場し、クリスマスの日にデトロイト行きの旅客機まで同行し彼を乗せた。一体どのような職員に、制定された規則を覆す権限があり、職員は、パスポート無しの客をアメリカ税関に連れて行ったら、その乗客に一体何が起きると思っていたのだろう? 標準業務手順を覆すほどの権限をもった職員なら誰でも、客の入国を拒否するであろう国に乗客を乗せて行くのは無意味なことぐらい知っていよう。

状況証拠から、こうした物事はは、恐怖を維持しておく為、新たな包括的連邦警察組織用の新たなでしゃばりの権力を作り出す為、アメリカ国民を押しつけがましい検査に慣れさせる為、そして警察勢力にそれを実行させる為に、高価なポルノ-スキャナーを、今また更に高度な機器を運輸保安局に売りつける為に画策された出来事なのだ。どうやら、このハイテクがらくたの高価なコレクションは我々をテロリストから守るには不十分なので、2012年8月、国土安全保障省アメリカ国民全員を2.5回射撃するに十分な7億5000万発の弾薬を発注した。

うぶでだまされやすいアメリカ人は、もしアメリカ政府の一部が9/11に関与していたのであれば、“これまでに誰かが発言しているはずだ”と主張する。おそらくは気分が安らぐ考えだが、それだけの話だ。例えば1967年のイスラエルによる、乗組員の大半を殺害したか負傷はさせたが、船は沈没させそこなった米海軍調査艦リバティー号攻撃のアメリカ政府による隠蔽工作をお考え頂きたい。生存者達が証言している様に、彼らは出来事について話さぬよう脅迫的に命じられていたのだ。リバティー号の将校の一人ジェームズ・エネスが著書『リバティー号攻撃』の中で攻撃について語ったのは12年後だ。WTCタワーの破壊に対してNISTがとっている非科学的な立場へと、連邦政府によって誘導されてしまったことを、米国標準技術局(NIST)の専門家連中は一体どう感じているのだろうかと私は今でも疑問に思っている。

専門家が提起した公式説明に関する疑問の結果はどうなるだろう?真実に直面するには、大半のアメリカ人は、精神的、感情的に余りに軟弱なのではないかと私は懸念する。アメリカ人にとっては、壮大な安全保障国家が存在していたにもかかわらず、敵はまんまとアメリカを攻撃したというお話の方がずっと居心地が良いのだ。アメリカ国民は自らが実に臆病であることを証明し、積極的に、文句も言わずに、“安全”であろうとして、憲法で保障されている市民的自由と、法による保護を犠牲にしてしまったのだ。

議会は、画策された“新たな真珠湾”に基づいた無意味な戦争に、何兆ドルも浪費した自分をさらけ出そうとはしていない。ネオコンが“新たな真珠湾”がアメリカ/イスラエル覇権の為の彼らの戦争の必要条件だと言った際、彼らはワシントンが立ち上げた21世紀戦争のお膳立てをしていたのだ。もしもシリアが崩壊すれば、残るのはイランのみとなり、そこで、ワシントンはロシアと中国と直接対決することになる。

ロシアと中国は“カラー革命”で打倒されない限り、この二つの核兵器保有国はワシントンの覇権に服従しそうにない。我々が知っている世界は終わりに近づいているのかも知れない。

もし十分な人数のアメリカ人なり、他の世界の国民なりに、ちゃちな旅客機が衝突したからといって、幾つかの階での限られた短時間の火事で、巨大な鉄筋構造が粉々に砕け散ることはないのを理解するだけの知性があれば、ワシントンは当然の疑惑の的になっていたはずだ。

もし9/11が実際に、安全保障国家が攻撃を阻止しそこねた結果なのであれば、政府が本当の調査を行うことを拒否しているのは、更に大きな失敗だ。政府が放棄した調査の役割の遂行は、憂慮し、その資格がある個人の責務となった。トロント公聴会でのプレゼンテーションが、パネリストの評価と共に、「9/11の真実を求める建築家と技術者」が制作したドキュメンタリー映画、“爆発物の証拠-専門家達が堂々と意見を述べる”として、ようやく入手可能になった。

政府の代理人や擁護者連中は、専門家達によって明らかにされた事実に基づく根拠を“陰謀文化”の産物として再定義することによって、邪魔な事実から注意をそらそうとしている。洗脳と科学教育の欠如にもかかわらず、もし国民が入手可能となった情報を理解することができれば、おそらくはアメリ憲法と平和の両方が回復されよう。きちんとした知識のある人々だけが、ワシントンを抑えることができ、狂った覇権主義的なアメリカ政府が世界を戦争で破壊することを回避できるのだ。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2012/09/11/the-11th-anniversary-911-paul-craig-roberts/

「9/11の真実を求める建築家と技術者」が制作したドキュメンタリー、“爆発物の証拠-専門家達が堂々と意見を述べる”と訳したビデオは2時間19分。英語版は下記で見られる。

9/11 Explosive Evidence: Experts Speak Out

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民主党自民党に続き、公明党も党首選?傀儡与党揃い踏み報道。

後は異神の怪と、尖閣問題。相撲も大関三人休場。

おかげで、テレビを見るのは最小限で済んでいる。

テレビ・新聞政治ニュースプロパガンダより、例えば「ジャーナリスト同盟」通信、精神衛生にも、時間節約にもはるかに良いだろう。

9月14日本澤二郎の「日本の風景」(1156)<見えてきた永田町反共右翼ライン>

強烈な世界破壊が本格化した根源の事件11周年、テレビは報じたのだろうか?新聞には、おざなりな記事はあった。

あの日夜中に偶然テレビを見ていて、とてつもない光景に思わず声を上げたことを思い出す。

2000年6月に刊行されたチャルマーズ・ジョンソン氏の"Blow back"(邦訳題名『アメリカ帝国への報復』を読んでいたので、9/11事件に大いに驚いた。

あさはかにも、瞬間てっきり「無理な帝国支配は報復を生む」と考えた。もちろん彼はそういう予言をしていたのではない。無茶な帝国支配は止めるよう提言していたのだ。

チャルマーズ・ジョンソン氏の新刊を読むようになったのは、この『アメリカ帝国への報復』がきっかけ。

アメリカ帝国の悲劇』
『帝国解体』最後の著作。原書を読み概要を記事にした。
ガバン・マコーマック著『属国 米国の抱擁とアジアでの孤立』、『戦後史の正体』読者の方々に強くお勧めしたい。これもベストセラーになって頂きたいもの。
"Blow back"という書名、「工作員による偽情報活動の本国逆流」を意味している。

著者のように9/11の背景が「胡散臭いと」考え始めたのは、数日たってから。

11年間宗主国にはそれらしいテロはなく、でっち上げばかりだだったが、自由化属国化したばかりの国で、11周年直後、大使館テロが起きた。

素直になれず、眉唾で聞いている。ラテン語の「Cui bono=誰の役にたつのか」が頭に浮かぶ。アルカイダが関与しているというのであれば、なおさら。アルカイダは、Al CIAダ。(Alはアラビア語の定冠詞)

しかけたのか、自発的か、素人にはわからないが、アラブのあちこちで暴動が起きており、「怒りを収穫するアラブの秋」といううまい題目の記事もある。

本と言えば、待望のアルンダティ・ロイの本が8月末刊行された。

『民主主義のあとに生き残るものは』1,600円

インチキな訳を載せた「資本主義―ある幽霊の話」も読める。有り難いことだ。

トルストイの『イワンの馬鹿』文庫版を半年程前に再読し、素晴らしさに感心した。

無抵抗主義者イワンの国が、タラカン王国(軍国主義)や、紳士に化けた悪魔の金貨による買収(新自由主義)で攻められるが、結局手、にマメやタコを作って労働する愚直さゆえに栄えるというお話。憲法9条をトルストイに読ませたかった。

軍国主義新自由主義宗主国に悩まされている属国庶民には夢の寓話。

そこに、素晴らしい大学講座を受ける気分になれる本が発売された。
古典として読む『イワンの馬鹿』3000円 カバーの絵はやしゃご?によるものだろう。



イワンの馬鹿とそのふたりの兄たち、軍人のセミヨンと太鼓腹のタラス、そして唖の姉娘マラーニャ、ならびに悪魔の頭領(かしら)と三匹の小悪魔がでてくるはなし

『イワンの馬鹿』本編は本書の67ページまでを占めるに過ぎない。

ただイワンの王国にも慣習(ならわし)が一つだけあります。手に肉刺(マメ)や胼胝(タコ)があると文句なく食卓につけるのですが、そうでなければ誰でも他人(ひと)の食べ残しをいただくきまりになっているのです。

本編は上記文章で終わり、残りのページは本編から展開する名講義。大学の講義でなく、大学院レベルなのでは?と、真面目に勉強をしなかったものは想像してしまう。

この本の話題、突然引き合いにだすわけではない。
同書末に、参考資料「トルストイキリスト教的無抵抗主義と現代」という文がある。
そこで280ページ、おわりに で著者はこのニューヨークの事件について触れておられる。

281ページで、著者は言われる。

平和憲法は、日本がこの「やくざ」もどきのアメリ覇権主義者たちのよき顧客(クライアント)国家になることを許さない。

しかし現実はトルストイのお話と違って、属国与党政治家、財界、マスコミ、すべて悪魔タラカン王国の手に落ちており、憲法9条を葬るべく大連帯している。はたして国民は?

2012年9月15日 (土) 911関連, チュニジア・エジプト・リビア・シリア, テロと報道されているものごと | 固定リンク