戦後史の正体
「戦後史の正体・朝日はこの書評で如何に自分達のレベルが低いか、少なくとも20万人の読者に示した:孫崎享氏」 憲法・軍備・安全保障
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戦後史の正体・朝日新聞書評:30日朝日新聞が「戦後史の正体」の書評を出した。
目を疑う位低レベルの書評だ。
朝日新聞は「この書評は適切でなかった」とお詫びの文書を掲載すべきだ。
余りに馬鹿馬鹿しいから、全体を論ずることなく、最初の数行をみてみたい。
冒頭
「ロッキード事件から郵政民営化、 TPPまで全ては米国の陰謀だという本。米国が気に入らなかった指導者は全て検察によって摘発され、失脚してきたという。著者の元外務省情報局長という立派な肩書きも後押ししてか、大変に売れている。しかし本書は典型的な謀略史観でしかない」。
わずかこれだけの行でも全記述に疑問がある。
事実と違う。
「米国が気に入らなかった指導者は全て検察によって摘発され、失脚してきたという」、私の「戦後史の正体」のどこにそんなことが記述してあるか。
日本の政治家を追い落とすパターンを
①占領軍の指示で公職追放、
②検察起訴、
③政権内の主要人物切り捨て、
④党内反対勢力高める、
⑤大衆動員と分けた。
この分類分けをしている事だけ見ても「米国が気に入らなかった指導者は全て検察によって摘発され、失脚してきた」という記述は間違いである。
ロッキード事件は、「キッシンジャー自身が中曽根元首相にやり過ぎ」と述べてる。
中曽根元首相の記述が嘘だというのか。
「中曽根元首相の嘘を信じているとんでもない本だ」と書けるのか。
米国はロッキード事件に何の関与もなかったというのか。
TPP、これに米国の働きかけがないというのか。
馬鹿いっちゃいけない。
TPPは米国の圧力そのものでないか。
郵政民営化に米国の働きかけがないというのか。
「謀略史観」と批判している人の最大の欠点は、論じられている個々の案件について全く論ずることなく(多くの場合能力がない)、全体を「謀略史観」として批判する。
「元外務省情報局長という立派な肩書きも後押ししてか」と書いているが、この世の中、「元外務省情報局長という立派な肩書き」で本が売れるお目出度い世界でない。
「元次官」の本の売れ行きを調べたら良い。
20万人の人が買った。
この人達を冒涜してはならない。
読者一人一人は、この佐々木俊尚とかいうより、はるかに優れたコメントを出来る。
朝日新聞、売れている本を単に貶めようとする書評しか掲載できないなら、書評欄なんてやめてしまえ。
朝日はこの書評で如何に自分達のレベルが低いか、少なくとも20万人の読者に示した。
朝日新聞が高質新聞と信じている人々よ。
私の本を読み、この書評を読めば、改めて朝日新聞のレベルの低さが判る。
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孫崎享さんの『戦後史の正体』を100頁まで下記URLで無料ダウンロードできます(pdf)
http://www.sogensha.co.jp/pdf/preview_sengoshi_ust.pdf