日本はバブル経済の絶頂期。89年8月、ロスチャイルドから急に呼び出しがかかった

「日本はバブル経済の絶頂期。89年8月、ロスチャイルドから急に呼び出しがかかった 草野豊己:HEAT氏」  TPP/WTO/グローバリズム
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草野豊己「大きな影響を受けたのは、ロスチャイルドです。1987年、コスモ証券のロンドン支店に赴任してまもなく、ロスチャイルドを訪ねました。運用責任者は、ニコラス・ロディティでした。週に一度は意見交換する間柄になり、彼は私を対日投資アドバイザーにしたのです」。

ロスチャイルドは株式だけでなく、転換社債ワラント債まで日本に巨額の資金を投じていました。日本はバブル経済の絶頂期。日経平均株価が3万5000円まで上昇していた89年8月、ロスチャイルドから急に呼び出しがかかった」。


「地下にあるロスチャイルドの秘密の会議室に通されると、幹部たちとロディティが待ち構えていて、机には4枚のチャートが並べられていました。1枚は「チューリップバブル」、2枚目は「南海泡沫事件」、3枚目は「ミシシッピ計画」のチャートでした」。

「そして4枚目に日経平均のチャートを示されたのです。ロディティに『日経平均は世界三大バブルのチャートとそっくりではないか。草野はどう思うか』と問われました。私は『バブルは早晩、崩壊する』と答えたのです」。

日本株はバブルだとの認識で一致しましたが、問題は保有する大量の日本株をどうやって売り抜けるかです。すぐに売り始めれば『英国の大手投資家が大量に売っている』という噂が広がり、日本株は暴落しかねません」。

「そこで私は、いったんは株を買いに行って、国内投資家の追随買いを誘ってから売り始めることを提案しました。9月に入ってロスチャイルド日本株を買いに行くと「日経平均は6年後に8万円」などという予想も出て、期待通りに年末まで一段高になります」。

「買い一辺倒になったのを確認して、ロスチャイルドは売りに回り、クリスマス前には日本株をすべて売り切りました。89年末に日経平均が史上最高値の3万8915円を付ける直前、12月半ばに少し下落したのはロスチャイルドの大量の売りの影響です」。

日本株保有がなくなった後、今度は空売りを始めます」。

日経ヴェリタス2012年11月11日付⇒http://s.nikkei.com/XuVMRn