エタノール生産が半分に減れば、トウモロコシ価格は1%どころか、恐らくは数十%も下がる

エタノール生産が半分に減れば、トウモロコシ価格は1%どころか、恐らくは数十%も下がる:農業情報研究所」  農業問題
農業情報研究所

米国環境保護庁(EPA) エタノール燃料基準適用免除を拒否から転載します。

 EPAが11月16日、ガソリンに混ぜて使うトウモロコシエタノールの義務的使用量を定める「再生可能燃料基準」(RFS)の適用免除を求める超党派議員団やいくつかの州の要求を拒絶した。

 EPA Keeps Renewable Fuels Levels in Place After Considering State Requests,News Release,12.11.16


免除が認められる法的要件(2007年エネルギー自立・安全保障法が定める)は、RFSの適用が重大な経済的損害(severe economic harm)を引き起こすことである。

今年の干ばつがいくつかの経済部門、特に畜産部門に困難を引き起していることは認める。

しかし、農務省(USDA)による農業部門に関する分析によると、免除してもトウモロコシの価格は1%ほど下がるだけである。

また、エネルギー省(DOE)によるエネルギー部門に関する分析では、免除は家計のエネルギーコストにほとんど影響を与えない。

総じて、基準適用が重大な経済損害を引き起しているとは認められないという。

 この分析が正しいとすれば、基準の適用免除ではなく、アメリカで生産されるトウモロコシの40%も使うようになったエタノール産業の強力な縮小策が必要ということだろう。

エタノール生産が半分に減れば、トウモロコシ価格は1%どころか、恐らくは数十%も下がるだろう。