自民ナンミョウ政権マンセーを決定づける石破発言

黄泉の国から   「岩下俊三(旧姓)のブログ」からリユーアル


ちかごろ、自民党圧勝というゆるぎなき確信と同時にアンパンマンにして軍事オタク=某茂氏の「堂々たる」先軍政治宣言が話題となっている。まさに北の若大将様と見まごうばかりの「狂気」の沙汰である。ついに白昼堂々と与党の幹事長が軍に従わないものは死刑にするぞというマーシャルローを言い募ったのである。

事の次第はアンパンマンが幹事長として「(盤石な政権だから)もう(選挙なんぞに)気を使うことはいらない」から、とんでもないことを言っていたことに始まる。なにをいまさら、、とは思うが、これこそが戦争を知らないプラモデル軍事オタクの防衛庁長官時代からの夢であり、ここに正恩との幼児性における相似形をも発見してしまうのである。

問題の発言とは、彼が、、、

「『これは国家の独立の為だ、出動せよ』と言われた時に、いや行くと死ぬかも知れないし、行きたくないという人がいないという保証はどこにもない。だから国防軍になったらそれに従えと。

それに従わなければその国にある最高刑がある国なら死刑。無期懲役なら無期懲役。懲役300年なら懲役300年。そんな目に逢うなら出動しようかと。 人を信じないのか、と言われるけど、やっぱり人間性の本質から目を背けちゃいけない」(東京新聞) 、、、、と言ったことにある。

9条改正と国防軍創設、集団的自衛権の行使は、すでに自民党の既成路線であり、参院のねじれさえ解消すれば直ちに実現可能であることは予想できたのだが、かれが「兵隊に行かなかったり命令に従わなかったら軍事法廷で死刑もあるんだぞ」というあからさまな恫喝をするほど国民を嘗めきっているとは、不覚にも思いが及ばなかった。

いくら目覚めた人がネットや街頭の一部で盛り上がっていても、国民の大半の人は「経済復興という詐欺=目の前の人参」ほしさに原発が内心怖かろうが、戦争が恐ろしかろうが「いますぐ」ではないだろうと考えているのが某茂氏にバレたのだ。だからこれは、多少軍国主義的な発言をしても国民の大多数は従うだろうことを熟知したうえでの彼の発言であるとみなすしかない。

アンパンマンは学習してきた。彼独特の「あの目指し」で大多数の国民は将来の不安よりやはり目先でカネであることを十分学習したのである。シゲル君は、下痢ゾー君のような根っからのパープリン「腹痛」ではなく、もっと慎重な「腹黒」であるから、すでに野党時代から国民の本音がどこにあるのか控えめな装いで観察していたのである。

そして彼の学習の結果、、、、、

国民は原発を怖がっている、北や中国のありえない侵略も怖がっている。しかしながら前者は「いまのところ」「ただちに」という言辞で誤魔化せ、後者はその恐怖を煽るだけで、国民は容易に自分の思いのままになるという確信を得たのである。

だから原発推進はいずれ「安全を確認できれば」が落としどころだし、彼の宿願「先軍政治」は連日「尖閣竹島北方領土」とテレビに連呼させれば十分可能であると踏んだに相違ない。

なぜそんな子供だましが通用するかといえば日本人が「愚民」だからではない。逆に「賢い」からではなかろうかと思う。なぜなら問題の根底に密かにある「電気が止められたらどうしよう」という恐れや自己内レイシズムは「考えたくない」からである。「思考停止」という農耕民族の究極の「智慧」がそうさせているのだろう。

つまり佐倉惣五郎赤穂浪士の異議申し立ては尊敬するけれど、自分自身はそのような損な立場には立ちたくない。自分の中に潜むそんな「いまわしい」ものより株価高騰円安で経済が好転するであろう「祈り」のほうがいいのだ。なるほどそれで自民ナンミョウ政権が強固なんだろう。

つまり旧テーマで触れた「七人の侍」より(もちろん野盗より)、「農民」の方が「賢い」のである。


現在、自民ナンミョウ与党圧勝は約束されたようなものであるから、最初は9条隠し反中反韓かくしでもっぱら経済中心であったが晋三君も明らかに9条改正と軍国主義を前面に押し出し始めてきた。これにシゲル君の斜視思想が改めて披瀝されれば鬼に金棒である。

抗うことを止めた「賢い」国民の本性を見透かしたように、進軍ラッパは当分鳴りやむことはないだろう。

正義はどこにいった〜♪Where have all the flowers gone?