プーチン・インタビュー スノーデン問題について

プーチン・インタビュー スノーデン問題について:関根和弘氏」  憲法・軍備・安全保障
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AP記者がスノーデン問題について、「ロシアによる亡命受け入れは米国を失望させました。かつて情報機関で働いていた1人として、秘密情報を漏洩したスノーデン氏の行動をどうみますか?」

プーチン氏、「もしそれが本当に秘密情報で、ロシアに損害をもたらしたならロシアの法律により厳格に責任を問われるよう求めたでしょう」

さらにAP記者、「米国はスノーデン氏引き渡しをロシアに求めるのは正しい?」

プーチン氏、「そうかもしれません。しかし、問題はそこではないのです。米国が正しいか、間違っているか、わかりません」

「問題は、ロシアがスノーデン氏を守っている、ということでもありません。私たちは別に彼を守っていませんし。問題は米ロ間に犯人引き渡し協定がないことなのです。ロシアは何度も米国に対し、協定締結を持ちかけては断られてきました」

「世界には決められたルール、プロセスがあるのですよ。それに従い、犯罪人は引き渡せるわけで。しかし、米国は私たちとの協定を拒否し、私たちの秘密でもない犯罪人も引き渡さない、殺人犯や人身売買に関わったものたちですよ。米側もそれを知っていながら引き渡さない」

「スノーデン氏が米国で罪を犯したのか否かなんて私たちに評価できませんよ。私たちは単に引き渡しをすべき立場にないというだけです。今まで言ってないことを率直に言いますが、スノーデン氏、最初は香港でロシアの外交官と会ったんです。私も報告を受けました」

「『くかくしかじかの情報機関の人物がいる』と。私は聞きました。『彼に何が必要なのか?』、『彼は米政権による、情報公開の自由、人権侵害に対して戦っている』と。私は言いました。『それがどうした?彼がもしロシアに残りたいならどうぞ。」

「しかし米ロ関係を壊す活動をやめなければならない。私たちはNPOじゃないからね。国益がある。私は米ロ関係を壊したくない。すると彼は言ったんですよ。『いいえ、私は人権のために戦っています。一緒に戦いましょう』と。私は言いました。『結構。彼1人で戦わせておきなさい』」

「すると彼は立ち去りました。それから南米に飛行機で旅発ったんですね。ロシアには乗り継ぎで2時間寄るだけだと。それから何が起きた?秘密情報の漏洩が始まったんですよ。米情報機関の人たちは私に怒っていないと思いますよ。彼らはプロとして行動したでしょう。外交官もね」

「スノーデン氏がロシアにやってきたあと、米国はあらゆる国に圧力をかけ始めたわけです。南米、欧州の国々にね。彼が簡単な方法で別の国に出国させる代わりに、その途中、捕まえたかもしれませんね。ボリビアの大統領機を緊急着陸させたりね、全く受け入れがたいでしょう」

「侮辱的だ。そして彼はロシアの空港にとどまった。それから私たちは何をすればいい?引き渡す?それなら協定を結びましょうって。結びたくない?必要ない?ロシアの犯罪人を引き渡して下さいよ。それもしたくない?、必要ない?なぜ米国は一方的に要求するんですか?」

「それにしても、スノーデン氏は奇妙な若者だ。30歳。彼が自分のことを考えているとは、私にはとても想像できない。人生どうするのかね。彼は自分自身で十分困難な人生にしてしまった。この後どうするのか?ロシアは安全かもしれない。でもその後どうするのだろうか?」