本澤二郎の「日本の風景」(1537)

<腐敗の連鎖>
 権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する。これは真理であろう。権力を監視する議会・司法・言論が狂うと、比例して腐敗は深化するものである。監視機能の低下と腐敗権力に苦悩・呻吟する日本である。権力の暴走が速度を速める。それが外交面において進行するため、日本はアジア・欧米から雪隠詰めに遭遇している。神道過激派政権の靖国参拝によって「日本は第2の敗戦」に突入しているという分析は正しい。



<悪化した安倍の顔色>
 安倍の分身がNHKの顔になった途端、アメリカのケネディ大使は、NHKの取材を拒否した。日本を代表するテレビがワシントンに断られた。こんなことは前代未聞のことである。狂った安倍と狂ったNHKに対して、アメリカ政府は真正面から反発している。
 もはやソウルと北京だけではない。ワシントンからも見放されてしまった安倍内閣だ。これを中国では四面楚歌と呼んでいる。
 昨日、官邸筋の情報が自宅に届いた。「安倍の顔色が悪い」というものだ。厳しい政治日程が持病を悪化させているらしい。比例して側近の麻生や石破に元気が出てきている、という。ソチから戻ると、国会での予算委員会で体力的にこたえている。そこに国際社会からの孤立が、安倍の精神を粉々に打ち砕いている。
 それでも、側近は安倍人気のために深夜の五輪放送を見せて、金メダリストとの会話を求めている。まだ1人だから救われているらしい。「ビデオを見せて、それから現地と電話をさせた方がいい」といった声も上がっているそうな。
<太田は第2の矢野>
 公明党の太田は間違いなく第2の矢野へと、京大の先輩の後追い態勢に入っている。平成の治安維持法強行成立と集団的自衛権行使に突き進んだことで、太田は信濃町から解雇されているという。
 昨日、事情通が古いメールを送信、既に「斬られている」というのだ。特定秘密保護法成立の立役者となったのも「信濃町へのしっぺ返し」との説明を裏付けている。むろん、これは公明党代表の山口も今期限りの運命という。その罪は重い。公明党全体が腐敗の渦に呑みこまれてしまった、ともいえる。
 集団的自衛権はどうか。太田は国会答弁でOKであることを明言して、新たな波紋を呼んでいる。人間は変幻自在に出来ているのだろうが、太田はその典型であろう。こんな人物が公明党の顔であったとは?ただ驚くばかりである。
 彼の腐敗度は、竹入や矢野のレベル以上と思われる。事情通は「池田はとうに太田を見放している。それゆえに公明党に追いだした。比例出馬を許さず、落選させた。今回はMが間にはいって出馬させたため、今はMの責任問題に発展している。Mは学会顧問で太田の先輩」という情報を伝えてきている。納得の出来る解説である。
 矢野は口八丁で一時期、政治評論家の稼業をしていたが、今はどうしているのか。背後で太田を操っているのか。そういえば、信濃町から追放された公明党幹部はかなりの数に上るらしい。権力腐敗を象徴している。
 そもそも、まともな人間は政治に手を出すことはしないものだ。
<舛添は第2の猪瀬>
 2億5000万円疑惑の舛添知事は、このことについて新聞記事になっている。日刊ゲンダイが記事にして、それがネットに流れている。舛添は「新党改革の荒井任せ」で、その場をしのいだようだ。
 真相を明かせない東京都知事は、事実上、2億5000万円疑惑を認めたに等しい。事実無根であれば、説明責任を堂々と果たせる。それが出来なかった。この疑惑は猪瀬のレベルではない。大変な事件性を帯びている。
 警視庁や検察に告発されるだろう。受理しなければ、都議会と国会でも野党が捜査当局を追い込んでゆく。逃げおおせるものではない。4月からの8%消費大増税で国民の政治不信は頂点に達する。
 官邸筋は「舛添は1期目の安倍が政権を投げ出した時、さっさと自民党を逃亡したA級戦犯。安倍は面白くない。他方、官邸に追いまくられて出番を失っていた石破は、舛添当選で“それみたことか”とはしゃいでいる。安倍と石破の攻防は続いてゆく」と伝えてきている。
徳洲会事件の本丸・石原慎太郎東京地検特捜部>
 徳洲会事件をいち早く活字にして、検察のお尻を叩いてきた本ブログにとって、東京地検特捜部による本丸追及に注目している。内部告発人は「石原に手をつけようとしていない。許せない」と息巻いている。
 事実でないことを願っているが、石原の安倍擦り寄り作戦が功を奏しているのかもしれない。事実とすれば、国民の検察不信を増大させるだろう。振り返ると、検察の腐敗捜査は、常に雑魚ばかりを追い詰めて、戦果だと自賛している。
 「一家から本人を含めて3人も国会議員。こんな事例は過去にない。かの中曽根でも2人。3人も血税で豚のような生活をしていることに都民は、不思議に思わない。こんな民主主義があろうか」と筆者の友人(元福田派秘書)は嘆いている。

 死刑執行に専念するばかりの谷垣法務大臣と、検事総長(名前を知らない)の次のⅠ手を、特に注視しようと思う。
2014年2月16日6時40分記