本澤二郎の「日本の風景」(1276)

<福島・放射能症候群>
 どうもおかしい。体調が狂い始める隣人が増えている。偶然で片づけていいわけがない。政府は東北復興を声高に叫んでいる。参院選対策だ。しかし、もっと大事な人々の命・健康に目を向けない。「因果関係がはっきりしない」という口実で、深刻な放射能病を封じ込めている。新聞テレビは、中国の粉塵問題を大々的に宣伝しながら、足元の放射能病を伝えない。この機会に、医学関連ネットに詳しい友人に、チェルノブイリ症候群のネット情報を送信してもらった。それは正に、福島・放射能症候群そのものであろう。多忙な読者のために、改めて同症候群の具体例を紹介しよう。


<中高年・幼児から障害>
 核は、地球に存在する全ての生き物にダメージを与える。悪魔そのものである。悪魔人間が手にした悪魔そのものだ。人間がそれを所有、使用することは人間否定でもあろう。人倫に反する。
 核分裂で派生した強力な放射能を、日本人は広島・長崎に次いで、多く浴びている状態に置かれている。宗教的に言うと、過去を清算できない呪われた民族のようなのだ。
 放射能被害は、真っ先に抵抗力のない中高年に襲いかかる。幼い子供を直撃する。無事に生き残った人間も将来、大きなダメージとなって人生を狂わされるだろう。チェルノブイリ症候群が裏付けている。
<悪化した目、咳をする隣人>
 個人的に言わせてもらうと、目の調子がよくない。90歳までパソコンを使用する目標だったが、果たしてどうなるのか。隣人の咳が止まらない。肺がんの恐怖におびえている。
 放射能は真っ先に目・鼻・口を直撃する。そこの弱い部分に障害を与えるだろう。野田佳彦の福島収束宣言を信じている日本人は、本人を含めて一人もいないはずだ。それでも、新聞テレビが報道しないと、市民の多くはすっかり放射能病のことを忘れてしまう。
 あたかも安全になった気分にさせられる世論操作に引っかかってしまう。
<怖い内部被曝
 列島の日本人は、現在も内部被曝の脅威にさらされている。現実に、水・空気・食べ物から体内に放射能を吸収、放射能人間に変質させられている。
 あり得ないことだが、病院で毎日、レントゲン撮影を受けている、という異常事態の中で、暮らしているのである。内部被曝の恐怖は、専門家であるほど深刻なのだ。いっそのこと何も知らない方がいいのではないか、との生き方もあろうが、それこそが人間否定の人間を意味する。
 口から胃を経由して腸に入る放射能放射性物質を、わずかでも体外に排出する努力が、生きるための必要不可欠な手段である。発酵食品や植物性の乳酸製品が、好ましい食べ物であろう。困ったことは、それらが汚染されている状態にある?弱者には無理だろう。
 首都圏に住む市民は「九州や沖縄の食べ物がなかなか店頭に出ていない」といって嘆いている。福島・放射能症候群は、今も内部被曝への対応を求めているのだ。
 安全な逃亡先は原発のない地域だ。それも「福島から1000キロ離れた場所でないと危ない」(東芝OB)のである。
チェルノブイリ症候群>
 友人が送ってくれたチェルノブイリ症候群は、特定非営利法人「チェルノブイリへのかけはしの公式サイト&ブログ」である。
 それによると、甲状腺がんの多発ばかりではない。さまざまな症状が出る。個人の弱いところ、持病の悪化である。
「頭痛・めまい・ぼうっとする・考えがまとまらない・ハイとうつになる・ノイローゼ・てんかん・知性に異常」
 3・11以後の症状にこうしたことが起きていないかどうか。
 「目・鼻・口・喉・声帯・性器関連の炎症・子供でものちのち白内障になる・声が出なくなる・口内炎・鼻血・歯茎の出血・虫歯の悪化」
 「咳・痰・カラ咳・繰り返す風邪・気管支炎・肺炎・喘息」
 思い当たる症状がいくつもあるようなのだ。
 「下痢・軟便・食欲がない・吐き気・嘔吐・揚げ物にむかつく・胃が痛い」
 「突然、襲ってくるだるさ・眠い・立っていられない」
 「脱毛・徐々に抜ける」
 「夜中に腎臓のあたりが痛くなる・腎臓炎・膀胱炎・おねしょ」
 「中耳炎を繰り返す」
 「アレルギー症状の悪化・手の皮がむける・傷が治りにくい」
 「心臓が痛い・夜中に胸が痛い・血圧異常・息がきれる・突然死」
 「骨の痛み・骨の異常」
 「生理不順・出血異常・乳がんの増加」
 「甲状腺の異常」
 「リンパ節のハレ」
 ドイツでは体全体の放射能汚染を測定してくれるが、日本政府と医師会が禁じているという。恐ろしい政府と東電の罪は計り知れない。
2013年2月11日6時45分記